拳を握って立つちくわぶの魂

恋はしめさば、海はマトカ。3時のおやつは生たまご。

ネットゴーストPiPoPaを観る話(その5)

前回のリンク。https://chikuwabu-soul.hatenablog.com/entry/2021/08/15/233357

新たな脅威ディヴァインの正体は守だった。しかし、目前に迫るのはセイレーンのコピー軍団。かつての大事件ネット・クエイクの再来を防ぐことはできるのか!?というところから始まる今回。バレンタインデーの話まで進んだ。このままいけば、明日は最終回だ。長いようで短かったような。

プーの中にいたオリジナル・セイレーンがついに目覚めた。ディヴァインはこれを待っていたようだが、オリジナル・セイレーンにどんな用があるのだろうか。かつてフォレストとの融合を拒んだオリジナルだったが、そのくせフォレストのことは「私の愛しい人」と言う。では何故融合を拒んだのか?それは、オリジナルはフォレストの「ネット世界の神になる」という野望に賛同できなかったから。もう1度その野望を実現させようとする彼を、オリジナルは「救って」と抽象的なことを言うが、いったいどうやって彼を助ければいいんだ?守ならともかく、爺さんを正気に戻すなんて。

風間社長はドリームフューチャー社に乗り込み、スーパーコンピュータ・セイレーンを使ってネットダイブに成功。ネット世界を支配しようと再び試みる。しかし同じ目的を持つディヴァインにとっては風間社長は邪魔な存在。アラビアのムハンマドによって風間社長はなすすべもなく捉えられてしまった。意外とあっけないものだな。

そのままディヴァインにデリートされた風間社長は、現実世界に帰れずそのままダウン。秘書さんが必死に呼びかけても縋りついても目覚めることはなく、その上緑の黒髪と顎髭もすっかり白くなってしまった。秘書さんは風間社長に忠誠なんて誓っていなかったんだなとか思っていたこともあったがそれは大間違いだ。おそらく秘書さんは風間社長のことをかなり好きだ。秘書さんのためにも目覚めるといいね、風間社長。事件の理由の説明も必要だし。

一方、サメの巣でセイレーン擬き軍団と戦う勇太くんたち。しかしあまりの多さに対処しきれず、戦況は不利、敗北寸前。圧倒的な破壊力の前に次々に倒れゆく仲間たち。そしてプーは決意した。

「やっぱり、プーたちがやらなくちゃいけないんだね」

プーとオリジナルが作動させたのは、「セイレーン」の自動消滅機能。かつて「ネット世界を滅ぼす魔女」として消滅を望まれたセイレーンは、ネット世界を守るために自ら消滅することを選んだ。なんという対比。

勇太くん、ポット、パットにキスを別れの言葉を告げて、最後はピット。しかし、ピットはそんな言葉受け入れることなんてできない。たぶん本当は皆受け入れたくなんてないのだろうけれど、ピットは特に感情的なところがあるし、プーはなんだかんだ言ってピットとの絡みが1番多かった。最初はピットは意地悪だと言って。ピットもプーなんて見捨ててしまえと、むしろあまり好きではなかったのに。重ねた日々は短いけれど、確かな絆がここにあった。

ピットのことが大好きだと言って、消えながら抱きつくプー。ピットへのキスだけが時間が足りず、宙に消えた。切ない……ここ9歳の時にも泣いた記憶があるけれど、22歳でも泣けるシーン。一人で見ていてよかった。子供向けアニメでこんなのってアリなんですか。

セイレーンの消滅によって擬き軍団も消滅。現実世界でも再びコンピュータが動き出した。真相は現実では不明のまま。何故なら元凶の風間社長は目覚めないから。野望を胸にネットに意識を繋いだ男は、意識もないままただチューブに繋がれ病院で眠り続けるだけ。しかし、悲しい別れに余韻など残してくれはしない。勇太くんはいきなり現実世界へと引き戻されてしまった。勇太くんだけでなく、ひかるちゃんやカズシゲ、祖父江博士はネットゴースト達とコンタクトできなくなり、サヤカちゃんの装置も壊れてしまった。

1話だけでこの密度。濃すぎはしないか。突然すぎるプーとの別れを迎え、ネット世界とのリンクも途切れた雄太くんたち。さぞかし沈んでいることだろうと思いきや、次の回……思ったよりも元気だな?普通に楽しく笑って日々を過ごしているし。サッカーでシュートを決めて和気藹々だし。守がディヴァインかもしれないという疑惑が立った時には勇太くんもかなり塞ぎ込んでいたはずだ。今回のことはそれと同じくらいショッキングな出来事だと思うのだが。え、プーが消滅したことにはもう触れないの?ひかるちゃんたちだってプーが消滅したら思うところはあるのではないのか?その上ネットの世界に繋がれないなんて、結構な重要事件だ。

ピポパたちもこれまたとんでもなく楽しそうにネット世界を飛び回っている。あ、これもしや過去回想か?だから勇太くんたちもピポパたちも前回が嘘のように明るく楽しく朗らかに日常を過ごしているのか。と、納得したところで、いつも通りにプーに話しかけようとして、プーがもういなくなったことに気がついたピポパたち。普通に前回の続きだったのか。同じDVDでそのまま流れ再生なのに、あまりの落差に1話飛んだかと思った。

もしや、あまりに辛いことすぎて、無理にでも明るく振る舞わないとやっていられなかったのだろうか。たぶんそうだ。そういうことにしておこう。一応Wikipediaで見たら、前回までの3話が連続してシリーズ構成さんの脚本、今回は違う人の‘脚本らしい。そう言うことか。関係ないが、PiPoPaの監督の木村慎一郎真一郎氏の愛称はキムシンというらしい。私の大好きな宝塚歌劇団の演出家・木村真司先生ことキムシンと同じ愛称だ。

平目新社長は風間の件で所長の座を下ろされてしまった。彼は無能なだけで悪いやつではないのだが、以前何か問題が発生したら平目新社長に押し付けてしまえばいいと思ったが、まさか本当に押し付けられるとは。家族のために働く必要がある平目さんは転職を試みる。そして辿り着いた先はなんと商店街の配達員。アイザワがいきなり「アルバイトは世を偲ぶ仮の姿で実は情報管理局の人間だ」と言っていきなりバイトを辞めてしまったので、商店街としてはちょうど良いタイミングだ。平目さんはトップに立つよりも、人の下で命令されながら動く方が向いている。無能だが、行動力もやる気もあるし。

そんなアイザワはなんとドリームフューチャー社のあラタナル社長に。これも情報管理局の業務の一環なのか?黒い金魚、ヒラメと変わった水槽は、今度はクラゲになった。金魚やヒラメはいったいどこに行ったのだろう。関係ないが、秘書さんの髪型はなんだか金魚のヒレっぽい。アイザワはドリームフューチャー社をs索するが、見つかるのは業務中のインターネット利用履歴くらい。勇太くんのお母さんもネットショッピングを見ていた。真相は風間社長が目覚めないとわからないか、とアイザワも結論づけた。眠り続ける風間社長の近くには誰もいないが、いい加減秘書さんも逮捕されたのだろうか。

プーを回想するピポパたちは、プーの貝が置かれた海辺でタイムカプセルを開いた。「見ないで」とプーが入れたものは、皆に宛ててのメッセージ。「ずっと一緒に……」もう叶うことのないプーの願いのメッセージは、なんとピポパたちを勇太くんの元へ導いた。プーはこうなることを予期していたのか、全くの偶然なのか。とにかく、ネットゴーストたちと勇太くんたちは再会できた。しかし、装置は治っている筈なのに、サヤカちゃんだけ未だネットダイブできない。何故?

ネットダイブも再びできるようになったことで一安心、とはいかない。守ことディヴァインは未だネットの脅威であり続けるのだから。オリジナル・セイレーンの覚醒ののち、ディヴァインたちはオリハルコンを探し始める。珊瑚のような形をしたこれによって、何が起こされるというのだろうか?

ひかるちゃんはネットゴーストたちにオリハルコンのかけらの捜索を依頼する。その名もネット探偵団。勇太くんはネットゴーストたちネットゴーストたちだけに任せるのは心苦しいと自分も探しに行こうとするが、ひかるちゃんたちはそれを避けて、雪谷亭に現れた犬の世話を頼む。それはBFFと戦うなんてことを勇太くんにはさせたくないから。ひかるちゃんとカズシゲによる、勇太くんとの美しき友情である。

そんな気遣いだが、勇太くんも覚悟を決めている。ネットモンスターが現れれば駆けつけるのが勇太くんだ。オリハルコンのかけらよりも、仲間たちを助けることを選んだ勇太くん。うん、それでこそ君だ。

そしてサヤカちゃんも再びネットダイブできるように。見た目が今までのお母さん風ではなく、髪色や髪型がサヤカちゃんに近づいた新しい姿だ。しかし見た目や衣装は変われども、ネットヴィーナスの名前と、体型・スタイルはそのまま。気に入っているの?そして見知らぬワンちゃんを連れている。なんとこのワンちゃん、先程の犬で、昔からサヤカちゃんのネットダイブを陰ながら支えていたらしい。いきなりの新事実。サヤカちゃんが犬派だからいいけれど、猫の方が好きだと言っていたら猫だったのだろうか。

そしてまたシリーズ構成脚本の回。つまり重要回である。オリハルコンのかけらの反応を辿ってきた探偵団一行を待ち受けるのはディヴァイン。今回のネットモンスターは精神攻撃を仕掛けてくる厄介な輩だ。出口の見つからない迷宮で、ひかるちゃんもカズシゲも、サヤカちゃんも願望の詰まった世界に閉じ込められる。甘やかな夢、幸せなひと時。そんなものから人間はなかなか抜け出すことはできない。気がつくということすらできない。

勇太くんもまた同様。勇太くんとピポパの世界は、上舞市のいつもの教室。その上消えたはずのプーまでいる。ディヴァインではない守のいる空間ではないのか、と思ったらそれは早計過ぎた。勇太くんの願望は、守を上舞に転校させてきた。「勇太に会いたくて来た」という守。勇太くん、実はそんなこと考えていたのか。守のBFFパワーが強すぎるので勇太くんの守への友情も強いと分かっていても守ほどのBFFパワーの強さを感じなかったが、ここにきて凄い願望があったことが発覚した。確かに守は上舞にすぐ馴染みそうだが。

守がそばにいて、プーもいて、友達がいる幸せな世界。なんの疑問も持たずに幸せを謳歌する勇太くんだったが、そんなものは残念ながら存在しないのである。守と観る水辺に、守が見えた。何かを伝えたいようだ。それが本物の守だ。ディヴァインによって封印された守がBFFパワーをふり絞って助けに来たのだ。

気がつかなかったら仮初めの幸せに浸っていられた。しかし、そんなものは幸せでもなんでもないし、気がつかなければいけないことだった。どれほど良い夢だったとしても、いずれ朝は訪れる。プーはもう存在しないし、守は上舞にはいない。悲しいけれど、それが現実。さぁ立ち上がれ勇太くん。守が力を振り絞って助けてくれたのだから、今度は君が応える番だ。ネット世界を救いに、そして本物の守を取り戻しにいかないと。

ディヴァインは守の精神を封印してしまった。BFFパワーで勇太くんにオリハルコンのかけらを渡してしまうし、ディヴァインの行動に迷いを持ってしまっていればそうもなる。あの爺さんもはや人の心なんてなさそうだし、自分の野望のためなら孫だって消してしまう男だよ。守は存在しないと告げられてショックな勇太くん。大切な親友を取り戻すことはできるのか?勇太くんの戦いは続く。

エリコ先生とアイザワのバレンタイン回は最後の息抜き回だろう。シリアス回がずっと続いて息抜きをしたら、いよいよクライマックスに突入。守は、ネット世界は、風間社長は、ドリームフューチャー社は、フォレストはいったいどうなる?!

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